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○ ATM・博物史 ☆5 ( 日本特殊光機 etc )  [望遠鏡・レンズ設計研磨]

○ ATM・博物史 ☆4 ( 星野氏+)
https://hajimechan01.blog.ss-blog.jp/2022-07-02

・・の続きです。

1970-1980年代、
望遠鏡・自作ブームの全盛期。

自作研磨用の、ガラス・研磨材等の販売等、
アマチュア天文家の夢をサポートしてくれた会社に、NTK
日本特殊光機 製作所(大阪)がありました。


IMGP7935ms.jpg


大口径の望遠鏡が未だ夢だった、昭和時代。

15㎝ ニュートン反射鏡の研磨セットが、僅か1万円台。
多くの自作マニアが、鏡面研磨に挑戦しました。

当時の、望遠鏡・自作マニアで、NTKを知らない人は居ない
と言える位の浸透度でした。

完成した鏡面のアルミメッキ、或いは上手くいかなかった
時の修正研磨サポート、更には鏡面研磨の研修会等、
様々なサポートもありました。


また、完成品の高精度鏡も定評でした。

中村鏡は、銘鏡として名を轟かしており、特に10㎝クラスの
使いやすい口径の高精度鏡は、多くの観測や雑誌のフォトコン
を彩りました。※1

赤道儀含めた完成品も多く販売しており、現在でも貴重な財産
(望遠鏡)となっています。


残念ながら、会社は、2000年代に休業?となった模様です。

多くの望遠鏡・自作マニア(ATM er)が、
路頭に迷ったような? 感じでした。

(令和時代、望遠鏡自作に初めてトライする人は、材料調達に
かなり苦労すると思われます。)


IMGP6844ms.jpg


上写真、

日本特殊光機・15㎝ ニュートン反射鏡研磨セット。

研磨砂等は、3面磨ける程の余裕の物量でしたので、
令和時代のレンズ・反射鏡研磨でも、フル活用しています。

(この秋予定の、ニュートン反射鏡研磨でも活用予定です。)

品質は良く、現在でも充分過ぎる程のクオリティです。


さて・・

平成時代以降の日本は、未曾有の経済衰退期に入り
科学技術大国から、観光立国に転落するに至りました。

ATM ~自作望遠鏡への熱意も、かなり衰退しました。

市販のレンズ・ミラー等を組み合わせる事を「 自作 」
と呼ぶ状態です。

(その市販レンズ・ミラー等の多くが、米国・中国・台湾 製です。)


それでも何時か、遥か未来には、モノつくりの情熱が
日本を動かす時が来る事を、期待せずにはいられません・・


※1 (参考)

○ 中川光学研究室ブログ
http://nakagawa-opticslab.blog.jp/archives/23828203.html



続く・・ (`・ω・´)

☆ 星の便利帳
http://hajimechan01.secret.jp/hosi.htm
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