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電子観望観測(星雲星団彗星) ブログトップ

○ 日本国内・星雲星団カタログ探索 ☆2 [電子観望観測(星雲星団彗星)]

○ 日本国内・星雲星団カタログ探索 ☆1
https://hajimechan01.blog.ss-blog.jp/2024-01-26

・・の続きです。

日本において、アマチュア天文家による「 新彗星大国 」
の始まりとなった1960年代以降、関氏、多胡氏 etc による
更に詳細な、新しい星雲星団カタログが発表されました。

彗星と紛らわしい、微光の星雲星団等、300個以上のカタログ
は第1級の資料です。

1976年発行、「彗星の観測ガイド」(地人書館) ※1

多胡氏による、星雲団カタログが掲載されています。


IMGP0012ms.jpg


多胡カタログ 1976

372個の星雲星団等
約半数が、系外銀河です。

ほぼ全てのメシエ天体+NGC天体で、約 95%
名前の無い小さな散開星団等、約 5%

最小等級、約 11等級
15cm反射・コメットシーカー等で確認出来る対象です。

先の関カタログと比較して、口径の大きい分
微光の銀河等の収録数が増加しています。


1976年以降も、多胡カタログは補充され、500個超 ※2
のカタログとなった様子です。

11等級クラスの星雲状天体は、ほぼ網羅されている
感触です。


※1

「彗星の観測ガイド」(地人書館)

1970年代、世界一の彗星大国を支えた、
超ベテラン彗星観測者・捜索者が多数執筆された、
極めて貴重な書籍です。

関勉氏、多胡昭彦氏、長谷川一郎氏、etc
10人を超えるレジェントによる、第1級の資料
となっています。


※2
多胡カタログ・増補版

(参考)
https://www.ne.jp/asahi/nakaegaw/piz/tc/tc-sheet.html


続く・・ (`・ω・´)

☆ 星の便利帳
http://hajimechan01.secret.jp/hosi.htm
☆ はじめちゃん@望遠鏡工房 twi ★
https://twitter.com/hajimechan0001
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○ 日本国内・星雲星団カタログ探索 ☆1 [電子観望観測(星雲星団彗星)]

星雲星団カタログ~ メシエカタログが一番有名です。

1770~1780年代に編纂された110個の星雲星団、
8㎝クラスの小口径で眼視可能であり、入門者にとって
とても便利なカタログです。

メシエカタログ
当初の目的は、本人の彗星捜索等でしたが、その後20~
21世紀においては、広く観望リスト等として活躍しています。


日本においては、アマチュア天文家による「 新彗星大国 」
の始まりとなった1960年代以降、関氏、多胡氏 etc による
更に詳細な、新しい星雲星団カタログが発表されました。

彗星と紛らわしい、微光の星雲星団等、300個以上のカタログ
は第1級の資料です。

「 星雲星団マスター 」中野繁氏の観測リスト
短焦点反射の移動撮像の始祖、古田氏の撮像リスト etc も、
素晴らしいものです。

星雲星団・撮像マニアにとっても、これらのカタログ等は
対象選択時において、大きな指針となります。


IMGP9955ms2.jpg

彗星捜索者として、世界的レジェントの関勉氏。

著作は極めて多く、自費手版を含めで、数10冊以上。
一般には、「未知の星を求めて」が有名ですが・・

彗星捜索者・観測者にとって、バイブル的書籍は、
誠文堂新光社、ガイドブック・シリーズの内の1つである
彗星ガイドブック。1976年初版。

彗星捜索の実戦的なノウハウ等、様々な情報が満載ですが
中でも特筆すべき資料は、「 関カタログ 」でしょう。

メシエカタログと同様に、彗星捜索者にとって極めて重要な
星雲星団カタログとなっています。


IMGP9957ms2.jpg

関カタログ( seki catalogue )1976

312個の星雲星団等
約半数が、系外銀河です。

ほぼ全てのメシエ天体+NGC天体で、約 95%
名前の無い小さな散開星団等、約 5%

最小等級、約 11等級
15cm反射・コメットシーカー等で確認出来る対象です。


(参考資料)

関勉氏・オフィシャル
http://www.sekitsutomu.com/archives/35121547.html



続く・・ (`・ω・´)

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○ スモール・システム望遠鏡、考察 ☆3 [電子観望観測(星雲星団彗星)]

○ スモール・システム望遠鏡、考察 ☆2
https://hajimechan01.blog.ss-blog.jp/2021-03-28

・・の続きです。

4枚玉レンズ・ユニット
40 /105mm (F 2.6)
鏡筒全長、約 150 mm (フード付約 180mm)

小型軽量機材、移動も楽々です。
地上撮像でも活躍。

スモール・システム、~3つの省力化(3s)

・省時間
・省スペース
・省エネルギー

→ 機動性大・利便性大、+ 広視界撮像システム ※1


IMGP5727m.jpg


従来のような人里離れた観測地から、都市部の観測地へ・・

都市光害の影響も、僅かとなります。
下記写真のように、都市光害の影響も小です。
場所を選ばない、望遠鏡・スモールシステム。

世界最小級・高速撮像システム? F2台の明るさも魅力です。
手乗りシュミット?


(備考) 昭和時代、ミニ・テレスコープ

タカハシ TS-40/240mm-F6.0 H型
https://www.takahashijapan.com/ct-products/bn-catalog/img-bnclog/1974-T~1/P02S.JPG

スーパーミニテレ 4cm (スリービーチ、40/220- F 5.5)
http://yumarin7.sakura.ne.jp/3B.html


m84-88-105mm-800t.jpg


おとめ座・銀河団
マラカリアン周辺を、広角で捕らえる事が出来ます。

R64フィルターのお陰で、中光害・市街地 (SQM-19)で、
微光害地 (SQM-21) と同等の写りとなります。

(その他画像)
https://hajimechan01.blog.fc2.com/blog-category-10.html

極限等級、約 13.5 等級。
市街地の、50cm級大口径・眼視と、同等の性能です。


※1
小口径、明るいF値の光学系は、そのまま広視界撮像システム
(RFS) の基礎となります。スモール・システム望遠鏡

広視界の場合、複数の対象を捉える事になり、フレーミングで
撮影者の個性・感性がより表現されます。

宇宙空間を、点ではなく面で捕らえる感覚です。


続く・・ (`・ω・´)

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○ 電子観望、極限等級テスト ☆ 3 [電子観望観測(星雲星団彗星)]

m101-900tokyu-re.jpg


写真・極限 (限界) 等級を計算する際、物理的要素は・・

・背景の明るさ(mag/s2)
・焦点距離  (mm)
・星像直径  (mm)
・撮像画素特性(画素数ノイズetc)

以上、4つが考えられます。


写真・極限 (限界) 等級 (案) 

≒ 背景輝度(mag/s2)+5log 焦点距離 -5log 星像直径 - 定数(標準 10.5 ※)

21.0+11.5-6.5-10.5 ≒ 15.5 等級
(SQM-21 mag/s、焦点距離 200mm、星像直径 20μm、素子ノイズ他、標準値)

究極性能・レンズ+究極性能・画像センサーの組み合わせの場合、
写真・限界等級は、口径に比例します。(星像直径に反比例)

近年は、レンズ、画像センサーの性能が向上しており、以前と比較すると
口径の要素(Fの明るさ)が、重要となりつつあります。


上記写真、М101

写真極限 (限界) 等級、約 15.5等級
80 / 640 → 225 ㎜ (F 2.8 )  新型・アクロマート (自作レンズ)

露出時間 30 秒、 1枚 画像。 画像処理は特になし。
Gain ≒ 430 (ISO-3500 相当 ) 
星像直径 20μm、標準
SQM - 21.0 mag/s2 前後

○ ZWO-224 (カラー、非冷却モデル)
http://www.kyoei-tokyo.jp/shopdetail/000000007489/ct979/page2/order/

○ ソニーIMX 224、対角 6.1 mm (1/3型) センサー
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201410/14-106/

____________________________________________________________________


m101-900t2.jpg


(備考)  上記、計算式において・・

星像直径が、20μm → 5μm に向上した場合。
21.0+11.5-3.5-10.5 ≒ 18.5 等級

写真・極限 (限界) 等級は、3等級向上となります。
(レンズ性能、センサー性能が、非現実的に向上したと仮定。)


○ 写真・極限等級は、焦点距離 fl に比例。
○ 写真・極限等級は、口径に比例。

状況次第で、どちらも正しいという事になります。
現状、写真・限界等級は、焦点距離 fl に比例が、概ね正しくなります。。

※ 画像センサーの性能 (画像処理) が向上すれば、定数は小さくなります。

(参考) 電視観望、極限等級テスト ☆ 1~2
https://hajimechan01.blog.ss-blog.jp/2020-01-25-1
https://hajimechan01.blog.ss-blog.jp/2020-03-07



続く・・ (`・ω・´)

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http://www002.upp.so-net.ne.jp/bob-k/hosi.htm

タグ:電子観望
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○ スバル金星・大接近 (電子観望) [電子観望観測(星雲星団彗星)]

m45-900m-ju.jpg


スバル金星・大接近、2020.0404

見応えがありました。
光度差は、100倍以上ありましたが、意外に調和がとれた趣でした。

80 / 640 → 225 ㎜ (F 2.8 )  
新型・アクロマート (自作レンズ)

露出時間 2 秒、1枚 画像。 画像処理は特になし。
print-screen 画像(RGB24-jpeg)
Gain ≒ 300 (ISO-800 相当) 

SQM - 19.0 mag/s2 前後



続く・・ (`・ω・´)

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○ 電視観望、極限等級テスト ☆ 2 [電子観望観測(星雲星団彗星)]

m44-900s-re.jpg


写真・極限 (限界) 等級、簡便式  ≒ 5log・fl + 4.0

一般・性能レンズ+一般性能・画像センサーの組み合わせの場合、
写真・限界等級は、焦点距離 fl(mm) に比例。
シンプルな式です。

(SQM-21 mag/s2、星像直径 20μm、素子ノイズ他、標準値)

(備考)  ○ 電視観望、極限等級テスト ☆ 1
https://hajimechan01.blog.ss-blog.jp/2020-01-25-1



より精密な、写真・極限(限界)等級を計算する際、物理的要素は・・

・背景の明るさ(mag/s2)
・焦点距離  (mm)
・星像直径  (mm)
・撮像画素特性(画素数ノイズetc)

写真・極限等級(案) 
≒ 背景輝度(mag/s2)+5log 焦点距離 -5log 星像直径 - 定数(標準 10.5)

21.0+11.5-8.5-10.5 ≒ 15.5 等級

(SQM-21 mag/s、焦点距離 200mm、星像直径 20μm、素子ノイズ他、標準値)
撮像画素特性と、星像直径の比率で、定数が決まります。 



究極性能・レンズ+究極性能・画像センサーの組み合わせの場合、
写真・限界等級は、口径に比例します。(星像直径に反比例)
簡便式と、違ってきます。

近年は、レンズ、画像センサーの性能が向上しており、以前と比較すると
口径の要素(Fの明るさ)が、重要となりつつあります。

Fの明るさは正義?

____________________________________________________________________


m44-900s.jpg


(備考)
上記、計算式において・・
星像直径が、20μm → 5μm に向上した場合。

≒ 背景輝度(mag/s2)+5log 焦点距離 -5log 星像直径 - 定数(標準 25.5)

21.0+11.5-8.5-10.5 ≒ 18.5 等級
写真・極限(限界)等級は、3等級向上となります。
(レンズ性能、センサー性能が、非現実的に向上したと仮定。)



○ 写真・極限等級は、焦点距離 fl に比例。
○ 写真・極限等級は、口径に比例。

状況次第で、どちらも正しいという事になります。

現在のところは・・
写真・限界等級は、焦点距離 fl に比例が、概ね正しくなります。。



天文年鑑等に記載されている、写真・限界等級の計算式は、
星像直径の項が、2.5log となっており、物理的要因が ?です。

写真・極限等級(案2)
≒ 背景輝度(mag/s2)+5log 焦点距離 -2.5log 星像直径 - 定数(標準 21.2 ※)

21.0+11.5+4.25-21.2 ≒ 15.5 等級

※ 画像センサーの性能がより向上すれば、定数は小さくなります。



続く・・ (`・ω・´)

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○ 楽しい電視観望・SP2 ☆ [電子観望観測(星雲星団彗星)]

IMGP4161s.jpg


電視観望(電子観望)の運用開始から、ほぼ1年
試行錯誤の末、お気楽な運用スタイル? が見えてきた感じです。

さて、月刊「星ナビ」2020年 3月号
http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/11077_hoshinavi

> 目の感度と口径の壁を超える 楽しい電視観望
>
> 最近、ネットや天文雑誌で目にする「電視観望」という言葉。
> パソコンやスマホに天体望遠鏡をつないで天体を観る、新しい観望の形です。
> ディスプレイが映し出した星空をみんなで観る楽しさは体験の価値あり。
> 実際に観望会で、電視観望を取り入れている協栄産業の村上さんが
> その魅力を紹介します。

33p
CELESTRON-RASA8(400mmF2)+ ZWO ASI-294MC-Pro
F2の明るさの写真鏡による撮像、30秒露出による星雲星団。

画像処理無しの1枚画像で、淡い星雲もかなりの描写となっています。

(備考) KYOEI 星ブログ
http://kyoei-tokyo-astrodivision.hatenablog.jp/entry/2019/10/27/071846



ZWO ASI-294 は、M43 (センサーサイズ 約 17.3x13mm )

ASI-224(4.8mm x 3.6mm)比3倍強、 4144x2822、約 1100万画素。
大型モニターに耐える画質です。

感度に関しては、294、224、ほぼ同一です。

(備考) SONY セミコン
https://www.sony-semicon.co.jp/products/IS/security/technology.html



電視観望に必要な最小システムは

・口径 5~8cm位の鏡筒
・小型架台
・CMOS カメラ(3万円位~)
・WIN7以上のノートパソコン(Core2 以上)

・・と、随分お手軽となっています。

電視観望を、快適に運用する秘訣?は、とにかく明るい光学系で運用する事
でしょう。F2.8 以上が理想です。ノイズ等が減少、解像度も向上します。※1



> 目の感度と口径の壁を超える

月刊「星ナビ」2020年 3月号、表紙のサブタイトルです。

リアルタイム動画で、小口径で15等級超の星を見る事が出来るのは
素晴らしいです。

(電子観望の良さは、リアルタイム性にあると思います)

ちなみに・・
眼視(11等級)ですと、メシエ天体が主になりますが、
電視(15等級)ですと、NGC天体の大部分を網羅出来ます。

4等級の違いで、観望・観測可能対象が、約 40 倍 ★ に増加します。



自分の運用・・

○ 新型・アクロマート、80 / 225㎜ (自作レンズ)
スーパーレデューサーF2.8で、極限まで明るくしての運用です。

SQM-21<
露出・30s 標準、極限等級 15.5 等級。 

F5<、アンプノイズ(Amp-glow、アンプグロー)※1 の影響も増加します。
気温が高い時は、通常のノイズも増加します。

Gain-400 ※2 前後の感度が適正でしょう。

____________________________________________________________________


Gain-400-60s

gain400-60s.jpg


Gain-400-30s

gain400-30s.jpg


※1 アンプノイズ(Amp-glow、アンプグロー)

Gain-400、30s/60s

60s において、画面右上端の、赤いカブリがそうです。
画面全体的にも、カブリが生じます。

デジタル一眼カメラ等は、ノイズを自動減算してくれますが、
SharpCap 等は、Amp-glow がそのまま乗ってきます。

(有料? オプションにて、ダーク・ノイズ減算処理が可能の様子です)

(備考) 推奨運用ソフト、SharpCap Captures ver 3.0
https://astronomy-imaging-camera.com/software-drivers

WIN-7/10 両用



※2 備考

Gain →  ISO 感度、概算表  (γ 1.0 前後)

Gain-600 ≒ 25000
Gain-500 ≒  8000
Gain-400 ≒  2500   ※ 2
Gain-300 ≒  800
Gain-200 ≒  250
Gain-100 ≒   80
Gain- 0  ≒   25

(概算式) Gain ≒ 200 x log10 ( ISO 感度 / 25)



続く・・ (`・ω・´)  

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○ 楽しい電視観望・SP1 ☆ [電子観望観測(星雲星団彗星)]

IMGP4156s.jpg


電視観望(電子観望)、運用開始から、ほぼ1年
試行錯誤の末、お気楽な運用スタイル? が見えてきた感じです。



さて、月刊「星ナビ」2020年 3月号
http://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/11077_hoshinavi

> 目の感度と口径の壁を超える 楽しい電視観望
>
> 最近、ネットや天文雑誌で目にする「電視観望」という言葉。
> パソコンやスマホに天体望遠鏡をつないで天体を観る、新しい観望の形です。
> ディスプレイが映し出した星空をみんなで観る楽しさは体験の価値あり。
> 実際に観望会で、電視観望を取り入れている協栄産業の村上さんが
> その魅力を紹介します。



特集10Pです。半年ぶりに購入しました。星ナビ。

メジャー天文雑誌、初の特集と思われますが、これから電視観望(電子観望)
を始める人向けに、とても判りやすい解説です。

そもそも、電視観望って何?

・・という解説から始まっており、
経験者も改めて、このシステムにつき、再考出来ます。

32-33p

>「アイピースを覗いて眼で生の光を捉える」 という従来の観測から
>「CMOSカメラで星を電気信号に変えてディスプレイで見る」観測への
> 変換です。(中略) ここで「人間の眼の網膜でとらえた生の星の光じゃなく
> てもディスプレイを観てそれで本当に星空に感動できるのか?」という
> 疑問も湧くと思います。
>
> 不思議なことに実際は、そのようにして観た天体画像を、たとえば星空観望会
> に来てくれたすべての方々がリアルな生の天体の光として感じているのです。
> そしてとても感動してくれるのです。ネット上にはたくさんのすばらしい天体
> 写真がアップされているにも関わらず、です。それはたぶん「たった今、頭上
> に届いた天体の光をたまたま電視観望というデジタルの力を借りて可視化した
> もの」だと感じているからだと思います。つまりそのリアルタイム性が電視
> 観望の天体画像を直に眼視で見たかのように感じさせてくれるからです。その
> 場で本当に生の光の光を見ているかのようなライブ感があり、そのライブ感
> こそが電視観望の醍醐味なのです。



リアルタイム性 ~生の星の光を見ているかのようなライブ感 ☆
・・というのが、やはり電視観望の良さでしょう。

後日に見る、画像処理された静止画と違い、リアルタイム動画の臨場感は
やはり違います。

電子観望のメリットを挙げれば・・

・リアルタイム動画(約 1~30秒、更新) → 同時多人数の観望。
・通常の眼視比、 +4等級 (約 40倍)の集光効果。※1
・簡単な画像保存 (snapshot、静止画+動画)
・機動性が良い。
etc



口径 5~8cm、露出 30秒で、15等級超の微星をライブで見る事が
出来ますが、これは、口径50cmクラスの大口径の眼視に相当します。

口径 50cmクラスの運用は、かなりの体力・気力が必要です。

口径 5~8cmなら、小型軽量故に、機動性・操作性は抜群です。
これが、一番のメリットかもしれません。



> 目の感度と口径の壁を超える

月刊「星ナビ」2020年 3月号、表紙のサブタイトルです。


____________________________________________________________________


IMGP3798m.jpg


上記写真(メシエ17・白鳥星雲)

ノートパソコンの撮像画面以外の大部分を、
自作マスクで遮光しています。

セーフモード設定もしているので、通常の1/100程度の明るさ。
眼に優しい、観望環境です。

撮像画面の明るさは、16等級/秒、前後 (都心部の星空に相当 ※)

コード1本、シンプル運用です。



○ ZWO-224
http://www.kyoei-tokyo.jp/shopdetail/000000007489/ct979/page2/
税込、3万円強。カラー、非冷却モデル。

○ ソニーIMX 224、対角 6.1 mm (1/3型) センサー
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201410/14-106/

1305 (H) × 977 (V)  約 130万 画素
センサーサイズ、4.8mm x 3.6mm (1pic. 3.75μm)

小さな素子ですが、ノイズが少なく良好な画質です。



80 /225mm (F 2.8)  新型アクロマート

新型・スーパーレデューサーで、極限まで短焦点になっています。
( F 8.0 → 2.8 )

SQM-21<
露出・30s 標準、極限等級 15.5 等級。 

SQM-19+-
露出・1~8s、極限等級 13~14 等級。



続く・・ (`・ω・´)  ( 次回予定、 楽しい電視観望・SP2 ☆ )

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○ 電視観望、極限等級テスト ☆ 1 [電子観望観測(星雲星団彗星)]

m45-kijunphoto-tokyu-re.jpg


写真・極限等級は、背景との輝度比率(S/N )で決定されます。

即ち、暗い空(SQM-21<) 及び
撮像素子内の狭い面積  ※1 に、どれだけ集光出来るかが問われます。

眼視と違い、デジタル画像は、露出時間の制限(相反則不軌)が少なくなった
おかげで、極限等級は大きく伸びました。

原則、写真・極限等級は、焦点距離に比例して向上します(およそF8以下)



電視観望用の小型素子(sony-224) 等を運用する場合、常温・画像処理無し
の前提でしたら、ノイズの影響が少ない、F4以下、gain-400 (およそ iso-2500 )
以下が良好です。

ノイズの増加で、写真・極限等級は低下します。

写真・極限等級の簡便計算式は、5 log・fl +4.0

(fl = レンズ焦点距離 ㎜)
(SQM-21 mag/s、星像直径 20μm、標準)

(例) 200㎜ レンズ の場合、 (5x log10・200) +4.0 ≒ 15.5等級 ☆★  ※2



写真は、M45、スバルの画像。

SQM - 21.0 mag/s2 前後、福岡県・八女星野 
seeing ≒ 4-5/10

80 / 640 → 225 ㎜ (F 2.8 )  新型・アクロマート (自作レンズ)

露出時間 30 秒、 1枚 画像。 画像処理は特になし。
Gain ≒ 400 (ISO-2500 相当 ) 
外気温、約 11 度 (cmos. 16 度)
星像直径 20μm、標準

極限等級、約 15.5 等級

(眼視極限等級 +4.0 等級、前後)

____________________________________________________


m45-kijunphoto-tokyu.jpg


※1
カラー撮像素子において、最低 3x3 pic が、解像の為に必要です。
(出来れば、5~6pic)

素子サイズが、3.75 μm の sony-224 の場合、集光ディスク直径が
10 μm を下回ると、ノイズとの区分が困難となります。

最小星像直径、10 μm が、設計の目標値となります。
(直径 20μm、標準)



※2
背景の明るさ(SQM)
撮像素子ノイズ
星像直径
画像処理
etc

・・如何で、2~3等級程度の極限等級の向上が期待出来ます。

逆に、気流やガイドミス等が大きいと、極限等級が低下します。
光学精度等が、1/2 λ 程度を下回っても、極限等級が低下します。

○ 標準・写真等級(表)

fl(焦点距離)
100mm → 14.0 等星
200mm → 15.5 等星
300mm → 16.4 等星
500mm → 17.5 等星
1000mm → 19.0 等星

写真・極限等級、簡便計算式  ≒ 5 log・fl + 4.0

(SQM-21 mag/s、星像直径 20μm、素子ノイズ他、標準値)



続く・・ (`・ω・´)

☆ 星の便利帳
http://www002.upp.so-net.ne.jp/bob-k/hosi.htm

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○ 電視観望、運用風景 etc ☆ 1 [電子観望観測(星雲星団彗星)]

IMGP4137s.jpg


電視観望 (電子観望 ・電子観測) の運用開始から、10ヶ月余り・・

試行錯誤の末、お気楽な運用スタイル? が見えてきた感じです。

○ ZWO-224
http://www.kyoei-tokyo.jp/shopdetail/000000007489/ct979/page2/order/
税込、3万円強。カラー、非冷却モデル。

○ ソニーIMX 224、対角 6.1 mm (1/3型) センサー
https://www.sony.co.jp/SonyInfo/News/Press/201410/14-106/

1305 (H) × 977 (V)  約 130万 画素
センサーサイズ、4.8mm x 3.6mm (1pic. 3.75μm)

小さな素子ですが、ノイズが少なく良好な画質です。



元々は、車載カメラ用として開発のセンサー、ソニーIMX 224 ですが、
ZWO-224 は、汎用の産業用カメラも兼ねている感じ?です。

推奨運用ソフトは、SharpCap Captures
https://www.sharpcap.co.uk/sharpcap/downloads

接続コード、僅か1本での運用です。
シンプルな運用システムです。



付属のレンズは、ほぼ対角線魚眼レンズ、2.1㎜。
F値は不明ですが、2.8前後?の明るさです。

星野・全天カメラとしての用途も優秀で、30秒露出(1枚画像)
7等星前後まで確認出来ます。

流星は、マイナス等級の明るさが要りそうですが・・



○ 新型・アクロマート、80 / 225㎜ (自作レンズ)

スーパーレデューサーF2.8で、極限まで明るくなっています。

露出時間、30秒 (Gain ≒ 400 / ISO-2500 相当)
星像直径、約 20  μm (微星)
極限等級、約 15.5 等級 (SQM-21.0)

F5<、アンプノイズ(Amp-glow、アンプグロー)の影響も増加します。
F2.8、快適な運用となります。



電視観望 (電子観望 ・電子観測)

・超広角(魚眼) 2.1 ㎜ (35フル、15 mm 相当)
・超望遠     225 ㎜ (35フル、1500 mm 相当)

焦点距離、100倍超差の組み合わせ。便利な運用スタイルです。



m45-kijunphoto-tokyu.jpg


写真は、M45、スバルの画像。

SQM - 21.0 mag/s2 前後、福岡県・八女星野 
seeing ≒ 4-5/10

80 / 640 → 225 ㎜ (F 2.8 )  新型・アクロマート (自作レンズ)

露出時間 30 秒、 1枚 画像。 画像処理は特になし。
Gain ≒ 400 (ISO-2500 相当 ※) 
外気温、約 11 度 (cmos. 16 度)

極限等級、約 15.5 等級



スーパーレデューサー F2.8 で、極限まで短焦点になっています。

アンプノイズ。(Amp-glow、アンプグロー)は、補正なしでも
ほとんど気にならないレベルです。

ピントミス、ガイドミス、気流の影響等は、やや大きいです。



※ 備考

Gain →  ISO 感度、換算表  (γ 1.0 前後)

Gain-600 ≒ 25000
Gain-500 ≒  8000
Gain-400 ≒  2500  ※
Gain-300 ≒  800
Gain-200 ≒  250
Gain-100 ≒   80
Gain- 0  ≒   25

(概算式) Gain ≒ 200 x log10 ( ISO 感度 / 25)



続く・・ (`・ω・´)

☆ 星の便利帳
http://www002.upp.so-net.ne.jp/bob-k/hosi.htm

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