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○ 望遠鏡レンズ、実光線追跡・自作プログラム ☆3 [望遠鏡・レンズ設計研磨]

acro80-640.jpg

○ 新型・アクロマート

設計スペックは、以下の通りです。

80/640mm
r1 = 315mm/9mm/BSL7 (BK7)
r2 = -280mm/0.0mm/AIR
r3 = -280mm/7mm/TIM2 (F2)
r4 = -2100mm/630mm/AIR



下の、球面収差図でも判別するように、通常のアクロマートと違い
青色(F線)と、主線である黄色・緑色(D~E線)が近くなっています。
青ハロは、かなり減少しています。

新型・アクロマート。

逆に、赤色(C線)は、DEF線から大きく離れています。
赤感度が強い、CMOSセンサーにおいては、赤ハロがやや出ます。

眼視においては、暗所視感度(500nm)ピークに合わせた設計で
青ハロは、ほとんど判りません。

写真においても、青ハロは、ほとんど判りません。



80/640 → 225mm + ZWO-224 画像
https://hajimechan01.blog.fc2.com/blog-entry-91.html
https://hajimechan01.blog.fc2.com/blog-entry-90.html

本物の高精度アポクロマートと比較すれば、星像径がやや肥大して
ぽっちゃりな感じですが・・

(レデューサ装着時、中心星像 直径、約 20 μm)



ストレールレシオ・設計値は、80%弱。

但し、3号レンズの研磨精度は、1/2λ 程度なので、
ストレールレシオは、かなり減少しています。



続く・・ (`・ω・´)

☆ 星の便利帳
http://www002.upp.so-net.ne.jp/bob-k/hosi.htm


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○ 望遠鏡レンズ、実光線追跡・自作プログラム ☆2 [望遠鏡・レンズ設計研磨]

spot-excel.jpg


○ 新型・アクロマート

設計スペックは、以下の通りです。

80/640mm
r1 = 315mm/9mm/BSL7 (BK7)
r2 = -280mm/0.0mm/AIR
r3 = -280mm/7mm/TIM2 (F2)
r4 = -2100mm/630mm/AIR



曲率半径 (r1-r4)及びガラス種別、厚み、エアスペースを、
(自作)光学評価ソフトに入力、球面収差図を出力させると、左に傾いた
(マイナス座標側の)収差曲線になることが多いので、直立するように修正する
事が必要になります。

r2=r3 の曲率は同一のまま、 r1・r4 それぞれの曲率を目算で微調整して
いきます(ペンディング)

CdeFg の5線の内、eFの2線が色消しになるように調整すると、
星雲星団観望用&直焦点撮影用になる代わりに、C線はやや右側(プラス座標側)
に残ります。g線、も大きく残ります。



視野中心のスポットダイアグラム、及び、球面収差図を作図すると、5線の
補正状況(2D)が明瞭になります。(上図参照)

(5線)
C(赤)≒ 656nm
d(黄)≒ 587nm
e(緑)≒ 546nm
F(青)≒ 486nm
g(紫)≒ 435nm



続く・・ (`・ω・´)

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○ 望遠鏡レンズ、実光線追跡・自作プログラム [望遠鏡・レンズ設計研磨]

acro-handmade01.jpg

望遠鏡・対物レンズの設計は、表計算(エクセル)を使用しています。

スネルの法則と、三角関数、微分、二次関数連立方程式等を使った古典的な、実光線追跡
シミュレーションです。レンズ前面の中心の座標を(0,0)として計算します。


各座標 (XY 2軸座標) を順次計算します。

座標 A  入射光線とレンズ1面との交点
   ↓
座標 B  入射光線とレンズ2・3面との交点
   ↓
座標 C  入射光線とレンズ4面との交点
   ↓
座標 D  入射光線とのレンズ軸線と交点

○ 望遠鏡レンズ、実光線追跡・自作プログラム(2D)
http://www002.upp.so-net.ne.jp/bob-k/hosi1.5d.htm



(A座標計算)

像高(1~0) 1
曲率の深さ mm 2.55      / =C8-(((C8^2)-((G8*C18*0.5)^2))^0.5)
座標              / =C19/=G8*C18*0.5

(B座標計算)

A座標の傾き 7.81125    / =(C8-C19)/G20
角度に変換 82.70465    / =ATAN(C26)*180/PI()
入射角度 7.29535    / =90-C27
sin-i     0.12698    / =SIN(C28*PI()/180)
sin-i2     4.80383    / =ASIN(C29/F8)*180/PI()
出射角度 2.49152    / =C28-C30
傾きに変換 0.04351    / =TAN(C31*PI()/180)
交点の座標           / =0 / =(C19*C32)+G20
直線方程式(1) y =      / =C32*-1 / =G33
直線方程式二乗 y^2 =     / =F34*F34 / =2*H34*F34 / =H34^2
r‐2・3 方程式(2) y^2 =    / =-1 / =2*(C9+D8) / =((C9^2)-((C9+D8)^2))
差引              / =D35-D36 / F35-F36 / H35-H36
座標              / =((-1*F37)+(((F37^2)-(4*D37*H37))^0.5))/(2*D37) /
                 =(F38*F34)+H34

(C座標計算)

B座標の傾き 6.95601    /
角度に変換 81.81918    /
入射角度 10.67234    /  ・・以下、同じような関数計算を、繰り返します。
sin-i     0.18519    /  
sin-i2     9.98189    /
出射角度 1.80107    /  昭和の頃は、関数電卓で、全部手計算でしたが
傾きに変換 0.03144    /  現在は、エクセルでプログラム(表計算)を組めば、
交点の座標           /  パソコンが、自動計算してくれます。
直線方程式(1) y =      /
直線方程式二乗 y^2 =     / 
r‐2・3 方程式(2) y^2 =    /  (`・ω・´) パソコン万歳 !
差引              /
座標              / 

(D座標計算)

C座標の傾き 53.09421    /
角度に変換 88.92099    /
入射角度 2.88008    /  1本の光線の計算で、約 40行
sin-i     0.05025    /  40x CdeFg5線 x 像高6本  ≒ 1200 行
sin-i2     4.66904    /
出射角度 3.59003    /
傾きに変換 0.06274    /  ・・ 計算総量です。
座標              /



続く・・ (`・ω・´)

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○ はじめちゃん@望遠鏡工房、とは? [望遠鏡・レンズ設計研磨]

hosi272.jpg

はじめちゃん@望遠鏡工房、とは?

・・パソコン+机上のスペースのみです。はい (写真参照)
2008年より、望遠鏡レンズの設計 + 研磨(自作)を、楽しんでいます。



アマチュア天文家による、純ニュートン反射望遠鏡の鏡面研磨は、
昔から行われている様子ですが、屈折望遠鏡レンズの設計 + 研磨は、
情報等があまりありません。

しかし、情報が無くとも、試行錯誤すれば、何とかなる?もので、
現在は、第3号レンズ (新型 アクロマート) で、星野観望を楽しんでいます。

望遠鏡・対物レンズの設計は、表計算(エクセル)を使用して、
実光線追跡プログラム(2D)を自分で組んで、行いました。

○  実光線追跡プログラム(2D)
http://www002.upp.so-net.ne.jp/bob-k/hosi1.5d.htm

球面収差図、スポットダイアグラム(中心像)の、出力が可能です。



○ アクロマートレンズ自作~ 研磨機械を使わず、手磨きで良好です。

80mmF8の場合、研磨量(曲率の深さ)は、最大約 3mm 弱、
実際の研磨量は設計値の1.5倍(BK7)~2倍(F2)程度ある
ので、光学ガラスの厚みは、15mm前後が良いでしょう。

アクロマートレンズの研磨は、ニュートン反射鏡と同じように、
カーボランダム等の研磨砂を使用します。ガラスは、円形のベニア板に
軽く固定します。(写真参照)

レンズの曲率(r)の測定は、古典的なマイクロメーターを使用。



まあ、令和・新時代になったからといって・・

モノつくり大国復活は、難しい感じですが、いろいろトライしてみる
趣味人が増えるといいですね、はい。



続く・・ (`・ω・´)

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