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○ アマチュア天文宇宙界、2030年 問題? ☆1 [天文宇宙・望遠鏡カメラ全般]


明日 9月18日は、敬老の日。

日本全体の高齢化が進み・・
各分野で様々な ○○年 問題、が表面化しています。

アマチュア天文宇宙界も例に漏れず、高齢化が進行中。
通称「 天文、2030年 問題 」?

・・が、目の前に迫っています。


1986.06  photocon.jpg

IMGP9560ms.jpg


ハイアマチュア天文家の年齢分布。

詳しいデータは不明ですが、天文雑誌フォトコンの
年齢分布で、概略は把握出来そうです。

天文雑誌が一番売れたとされる、1986年。
(ハレー彗星接近)その年齢分布は、上グラフの通りです。
10~30歳台の若手が、全体の90%以上!

2023年現在は、全体の約10%前後ですから、
完全に年齢層が逆転しています。


既に、多くのハイアマ天文家が現役引退されましたが・・

その引退年齢は、およそ70台半ば前後、即ち後期高齢者
と呼ばれる75歳前後が平均となります。
(健康な方は、80歳過ぎでも現役です)

1986年前後のハイアマの過半数が、後期高齢者75歳
の壁に到達するのが、およそ 2030年。

「 天文、2030年 問題 」☆★ です。


かつて、ハイアマチュア天文家が創り出した分野。

○ 自作・望遠鏡(ミラー・レンズ)
○ 自作・赤道儀システム
○ 自作・特殊観測装置
○ 自作・天文系計算ソフト

○ 理論・観測天文学論
○ 多岐に渡る天体観測(撮像)

etc

・・の多くが、この年代、1955年~の新人類世代 ※1
即ち、モノ作り世代に引き継がれて、僅かに残っていました。
(技術の大元は、更に1~2世代前 ※2)


tenmon-ucyu.jpg

(参考) 消えゆくアマチュア天文家 ☆1
https://hajimechan01.blog.ss-blog.jp/2022-04-10


しかし、それらの貴重な技術の伝承は、遅々として進まず・・
即ち、モノに対する根本理解等、断絶の危機となりました。

後に残された世代は、完成品を操作するモニター状態。
研究・創造は苦手。マニュアル操作の理解のみ。

モノ作り世代の消滅は・・
即ち、新しいモノは何も作れないという事であり、
停滞&衰退を横目で眺めるだけとなる事でしょう。


様々な技術の継承等、即ち

・ハード、ソフトの保存体制
・技術の直接伝承体制
・新しい人材発屈
etc 

残された時間は、あまり有りません。


※1

新人類世代
1955~1965年前後生まれ ≒ X世代
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%B0%E4%BA%BA%E9%A1%9E

※2

現代ハイアマに通じる技術の大元は、2~3世代前。
即ち、1910年~生まれの天文家、星野次郎氏
等、伝説のハイアマチュア天文家らによるものです。

(参考)
○ ATM・博物史 ☆4 ( 星野氏+)
https://hajimechan01.blog.ss-blog.jp/2022-07-02


(その他・参考)
○ アストロアーツ・アンケート
https://www.astroarts.co.jp/article/hl/a/9694_stlshot
○ 望遠鏡博物館
https://www.telescope-museum.com/


続く・・ (`・ω・´)

☆ 星の便利帳
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