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○ ATM・2022 ☆4 [望遠鏡・レンズ設計研磨]

○ ATM・2022 ☆3
http://hajimechan01.livedoor.blog/archives/13066582.html

・・の続きです。

ATM (Amateur Telescope Making)※1
~アマチュア天文家による、望遠鏡の自作

日本がモノつくり大国と呼ばれた、~1980年代迄、
望遠鏡の自作が盛んでした。

atm2022.jpg


しかし現在、望遠鏡を光学系から自作する天文家は、
日本においては、極少数となりました。

日本の衰退は、更に加速している感じです。
(´・ω・`) ショボーン


ATMの本場、アメリカでは、100年前から現在に至る迄、
望遠鏡の自作が盛んです。

世界一モノが溢れた国で、自作スピリットは極めて旺盛です ☆★

○ クラウディ・ナイト ATM
https://www.cloudynights.com/forum/70-atm-optics-and-diy-forum/

自作望遠鏡(ATM) 関連のみで、約 23000 topix、
ここ1年間でも、約 3000 の増加です。



さて、日本で唯一? ATM 工房にて、新型・望遠鏡レンズ自作が
進行しています。

○ 新型・アクロマート、第4レンズ (自作レンズ)

50/ 380mm (F 7.6)
設計データ

r1 = 185mm/8mm/BSL7 (BK7)
r2 = -165mm/0.2mm/AIR
r3 = -165mm/6mm/TIM2 (F2)
r4 = -1350mm/380mm/AIR


IMGP6757ms.jpg


研磨方法は、ニュートン反射鏡等とほぼ同じ。
手磨きで形成していきます。

砂摺りは、4~5種類の超硬度研磨砂(カーボランダム等)
を使用して、進めて行きます。

カーボランダムは、ダイヤモンドに類似した炭化ケイ素(SiC)
モース硬度は 9/10


砂摺りが無事終了すれば、鏡面研磨。
研磨パッドの登場です。

粘着テープ付タイプを使用すれば、ハサミで丸くカットして
貼り付けるのみです。

古くからのピッチ(アスファルト+松脂等)と比較して
形成スピードが桁違いに上がりました。


鏡面研磨においては、研磨砂ではなく、セリウムの使用となります。

昔のタイプは、血糊のような色でした。
(最近のセリウムは、色味も薄い様子です。)

使用量は、1500 番砂の半分程度で、充分に磨けます。
研磨痕を生成しないよう、慎重に僅かづつ投入して磨きます。

研磨運動は、砂摺りと同様に、円を描くような動きです ※2

(備考) サイエンス・チャンネル ~光学レンズ研磨
https://www.youtube.com/watch?v=ZyYQVrVXszs



※1
ATM (Amateur Telescope Making)
の定義について、いろいろ議論されていますが・・

弊サイトでは、光学系の設計+研磨、双方を手掛けた
事例のみ、自作と明記しています。

光学設計ソフトの自作も、ATMに含みます。

即ち、光学パーツ等の組み合わせは、「 半 」自作の
カテゴリーと認識しています。


※2
昭和時代の望遠鏡、自作研磨 (レンズ・ミラー)は、前後運動が
多かった模様ですが、円運動の方が研磨スピードが上がります。
精密な修正研磨(鏡面研磨)等も、充分に対応出来ます。

なお、望遠鏡レンズ研磨もミラー研磨も、ほぼ同じ動きです。

レンズ研磨の場合、相当F値は、1~2 になる事もあり、
曲率は、かなりキツイです。

(ニュートンミラーは、F4~8前後)

ガラス研磨量も多く、より時間も掛かり煩雑です。



続く・・ (`・ω・´)

☆ 星の便利帳
http://hajimechan01.secret.jp/hosi.htm
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